冬に風邪を引きやすい原因とは?~日照時間・自律神経・寒さの関係~
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冬に風邪を引きやすい原因とは?~日照時間・自律神経・寒さの関係~
冬は風邪を引きやすい季節。その理由には、寒さや乾燥だけでなく、日照時間の減少やそれに伴う自律神経の乱れが大きく関係しています。今回は、冬に風邪を引きやすくなる仕組みを「日照時間」「自律神経」「寒さ」の視点から掘り下げ、対策をお伝えします。
冬の日照時間の減少がもたらす影響
冬は日照時間が短くなるため、以下のような影響が私たちの体に現れます。
- セロトニン不足
太陽光を浴びることで分泌される「セロトニン」は、自律神経を整える役割を果たします。日照時間が減少するとセロトニンの分泌が低下し、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなります。セロトニンと自律(神経の関係はこちらをご覧ください⇒https://www.aoba-seikotsu.com/archive/1683/) - メラトニン増加
日光不足で睡眠ホルモン「メラトニン」が増えると、日中でも眠気や倦怠感が強まり、自律神経の乱れを助長します。
寒さと自律神経の関係
冬の寒さも、自律神経に大きな負担をかけます。
- 交感神経の過剰な働き
寒さを感じると体温を保つために交感神経が活発になります。しかし、これが過剰になると身体が緊張状態になり、免疫細胞(ナチュラルキラー細胞など)の働きが低下します。 - 体温低下による免疫力低下
体温が1℃下がると、免疫力は約30%低下すると言われています。冷えた状態が続くと風邪ウイルスが体内で増殖しやすくなります。
冬の乾燥が風邪に拍車をかける
空気の乾燥も風邪を引きやすくする要因の一つです。
- 粘膜の弱体化
乾燥により鼻や喉の粘膜がダメージを受け、ウイルスが侵入しやすくなります。 - ウイルスの活性化
乾燥した環境は風邪やインフルエンザウイルスを活性化させるため、感染リスクが高まります。
冬に風邪を引きやすいその他の要因
- ビタミンD不足
冬は紫外線量が減少するため、体内でビタミンDを生成しにくくなります。ビタミンDは免疫細胞の活性化に不可欠であり、不足すると感染症にかかりやすくなります。 - ストレスや睡眠不足
自律神経の乱れによる不眠やストレスも免疫力低下を引き起こします。
冬の風邪を予防するための方法
風邪を予防するには、日照時間の減少や寒さによる自律神経の乱れを整えることが大切です。
- 朝に太陽光を浴びる
朝起きたら外に出て太陽の光を浴びましょう。これにより、セロトニンの分泌が促進され、自律神経のバランスが整います。 - 体を温める習慣をつける
温かい飲み物やスープ、鍋料理などで体の内側から温めます。42~45℃の熱目のお湯に浸かるのもおすすめです。 - 適度な運動を取り入れる
軽いストレッチやウォーキングを習慣化すると、体温が上がり、自律神経のバランスが良くなります。 - 湿度を保つ
加湿器を使い、室内の湿度を50~60%に保つことで、粘膜を保護し、ウイルスの侵入を防ぎます。 - 整体で自律神経を整える
冬場に不調を感じたら、整体で自律神経を整える施術を受けるのも効果的です。整体は、全身の血流を促進し、体のバランスを回復させることで、自律神経を正常化させ、免疫力を高めます。 - ビタミンDを補給する
鮭、卵黄、きのこ類などを積極的に摂取し、必要に応じてサプリメントを利用するのも有効です。 - 良質な睡眠をとる
睡眠は免疫力を高める基本です。寝る前にリラックスする習慣を作り、質の高い睡眠を確保しましょう。
まとめ
冬に風邪を引きやすくなるのは、寒さや乾燥、日照時間の減少が自律神経を乱し、免疫力を低下させるからです。これらの要因を意識し、生活習慣を整えることで風邪を予防できます。
特に、整体による自律神経のケアは冬場の不調改善に効果的です。身体全体のバランスを整え、健康的な冬を過ごしましょう!
※監修:柔道整復師・鍼灸師 尾股朝治