生理痛・ホルモンバランス・体調の関係性を紐解く

生理痛・ホルモンバランス・体調の関係性を紐解く

女性の体は、ホルモンの影響を大きく受けています。生理周期に関連するホルモン変動が、体調や感情に与える影響は計り知れません。今回は、ホルモンバランスがどのように生理痛やイライラと関係するのかを詳しく解説し、食養生のポイントもご紹介します。


生理痛はどうして起きるのか

生理痛の主な原因は、子宮の収縮とその際に分泌されるプロスタグランジンという物質です。この物質は経血をスムーズに排出する役割がありますが、過剰分泌されると子宮の収縮が強まり、痛みを引き起こします。また、血行不良や冷え、ストレスが痛みを悪化させる要因として挙げられます。

特に注意が必要なケース:

  • 痛みが強すぎる場合
  • 出血量が多い場合
  • 不正出血や腹痛が長期間続く場合

これらの症状がある場合は、婦人科を受診することをおすすめします。


生理前のイライラの原因

生理前にイライラするのは、ホルモンバランスの変化が主な原因です。

  1. エストロゲンの低下
    エストロゲンは気分を安定させる役割を持つセロトニンに影響を与えます。そのため、エストロゲンの減少がセロトニンの分泌低下を引き起こし、感情の揺れが生じやすくなります。
  2. プロゲステロンの影響
    プロゲステロンはリラックス効果がある一方で、過剰分泌されると副交感神経が優位になりすぎ、不安感やだるさ、イライラを引き起こします。
  3. 自律神経の乱れ
    ホルモン変動が自律神経に影響を与え、ストレス耐性が低下することでイライラしやすくなります。

食事でホルモンバランスをサポート

食事はホルモンバランスを整える重要な要素です。以下の栄養素を意識して取り入れることで、生理痛やイライラを和らげる助けになります。

1. マグネシウム

マグネシウムは筋肉の緊張を和らげ、プロスタグランジンの分泌を調整する効果が期待できます。

  • 含まれる食品: アーモンド、ほうれん草、アボカド、バナナ

2. ビタミンB6

ビタミンB6はセロトニンの生成を助け、気分の安定に役立ちます。

  • 含まれる食品: 鶏肉、サツマイモ、ひよこ豆、バナナ

3. オメガ3脂肪酸

炎症を抑え、プロスタグランジンのバランスを整える働きがあります。

  • 含まれる食品: サバ、サーモン、チアシード、クルミ

4. 鉄分

生理中の失血により鉄分が不足すると、疲れやすくなり、精神的な不安定さが増します。

  • 含まれる食品: レバー、赤身肉、ほうれん草、豆類

5. ハーブやお茶

リラックス効果が期待でき、ホルモンバランスを整える助けになります。

  • おすすめのハーブ: カモミールティー、ローズヒップティー、ジンジャーティー

食事の実践例

以下のような食事メニューを取り入れてみましょう。

  1. 朝食: オートミール+バナナ+クルミ+蜂蜜、ハーブティー
  2. 昼食: 鶏肉のグリル+ほうれん草サラダ(アーモンドトッピング)、レモン水
  3. おやつ: ヨーグルト+チアシード+ブルーベリー
  4. 夕食: サーモンの蒸し焼き+根菜たっぷりの味噌汁+玄米

イネイト活性療法でのサポート

イネイト活性療法では、自律神経を整えることでホルモンバランスの改善をサポートします。特に生理痛やPMS(生理前症候群)の症状緩和に効果が期待できる施術です。対面・遠隔施術のどちらも可能なので、お忙しい方でも無理なく受けられます。


おわりに

生理痛やホルモンバランスの乱れに悩んでいる方は多いですが、適切なケアを取り入れることで改善が期待できます。食養生や施術を組み合わせて、無理なく快適な日々を目指しましょう。

※監修:柔道整復師・鍼灸師 尾股朝治